小林いさむ

公認心理師／対人コミュニケーション心理学の専門家

良好な人間関係を築くために最も重要なことをお話しています。それは相手の自己重要感を満たしてあげることです。人は誰でも「自分は重要な人間だ」と思いたい、そう扱われたいという欲求を持っています。それを満たすような関わりをするのです。そのように好意を持って相手に接していると、相手もあなたに好意を返したくなります。これを心理学では「返報性の法則」と言います。この法則を理解してより良い人間関係を築いてください。 小林いさむ｜公認心理師

相手の自己重要感を満たすことが、良好な人間関係を築くための鍵。心理学の「返報性の法則」を活用して関わりを深めよう。

人間関係の核は相手の自己重要感

人は自分自身のことに何よりも興味があります。ですので自分のことに関心を向けてくれる人を好きになるのです。相手に関心を持っていることを示す最もわかりやすい方法は何でしょうか？それが相手の話を聞くということなのです。一流の芸能人の話の聞き方を例に説明しました。良好な人間関係を築く参考にどうぞ。 小林いさむ｜公認心理師

自分に関心を示すためには、相手の話を聞くことが重要。良好な人間関係を築くためのポイント。

良好な人間関係の基本は相手の話を聞くこと

会話が続き、盛り上がる「フォローアップクエスチョン」というスキルを紹介します。相手の話した内容に質問で乗っかってさらに話を聞き出していく形をとります。そのように質問し聞き役になることが会話上手で人から好かれる秘訣です。しゃべりのプロのテレビの司会者（明石家さんまさんやダウンタウンの浜田さんなど）もゲストに対してよく使っています。観察して要領をつかんでみてください。 小林いさむ｜公認心理師

会話上手な人は、相手の話した内容に質問で乗っかって盛り上げるスキルが重要。テレビ司会者も活用。

会話が上手で人から好かれる人に共通するのは質問の量が多いこと

自信を持ちたくて頑張るのだけれども、結果的にしんどくなってしまうことはありませんか？「私は私でいい」と肯定する気持ちが大切です。「自己効力感」と「自己肯定感」について説明しています。あなたにとって今どちらを高めたらよいのか、考えるきっかけにしてみてください。 小林いさむ｜公認心理師

自己肯定感が大切。自己効力感とのバランスを考える。

自信がない人のがんばるベクトルは正しいのか

「でも」「どうせ」「だって」「だけど」「できない」「だめ」「どうでもいい」、DからはじまるDワード。この言葉、自己肯定感を下げてしまいます。自分にも相手にも向けないように注意しましょう。 小林いさむ｜公認心理師

Dワードは自己肯定感を下げる言葉。気をつけよう。 小林いさむ｜公認心理師

自己肯定感を下げるNGワード

人間関係において、お互いの記憶がくいちがっていて、意見が合わないことがありますよね。記憶というのは、実は不確かなもので、自分にとって意味のあるものが残りやすいのです。セレクティブメモリ（選択的記憶）について話しています。誰が正しいか、事実を追求するよりも、相手の記憶の感情を受け止めてあげることが大切です。 小林いさむ｜公認心理師

人間関係では記憶が異なることがある。相手の感情を受け止めることが大切。セレクティブメモリについて。

親子関係のこじれを起こす記憶のくいちがいに注意

人それぞれ生まれ持った感性があり、同じものを見たり、経験したりしても違ったものとして感じることがあります。持っている物差しが違うイメージです。親子関係を例に話しました。人はそれぞれ感じ方が違う、このことを理解すると人間関係が楽になります。

感性には個人差があり、同じ経験でも感じ方は異なる。他者の視点を理解することが大切。

親子関係のこじれを起こす感じ方の違いに注意

子どもの頃の親子関係は、人間関係のベースになります。最も身近で最初の人間関係であり、その後のひな形になるからです。信頼関係、信用関係、不信関係の3つの関係を説明し、健康な関係のために何が大切なのかをお伝えします。

親子関係は人間関係の基盤であり、信頼、信用、不信の3つの関係が重要。健康な関係の秘訣も解説。

健康な親子関係は「信用」よりも「信頼」

内向的な人は外向的な人に比べて、環境に影響されやすいです。「アウェイ」よりも「ホーム」で。環境を味方につけてあなたのパフォーマンスを上げましょう。

内向的な人は環境に影響されやすい。ホームで自信を取り戻してパフォーマンスを向上させよう。

内向的な人はアウェイよりもホームで勝負しよう

人から落ち込むような言葉を掛けられても大丈夫。そのような言葉は、その人自身の生き方の課題を反映していることが多いからです。自分の心を相手に映し出して見る心理が働いています。このカラクリを知って、「この人はそういう縛りの中で生きているんだな」と冷静に考えましょう。

他人の落ち込む言葉は、その人の課題を反映している可能性がある。冷静に考えて対処することが大切。

落ち込む言葉をかけてくる人はその人自身の課題と割りきろう

簡単に相手から好かれる方法として、「フランクリン効果」を紹介します。人は頼みごとをされて相手を助けると、助けたということは相手に好意があるからだと、矛盾をなくす心の動きをします。この心の動きを心理学の「認知的不協和理論」で説明できます。小さくて相手の自尊心を満たす頼みごとをしてみましょう。

フランクリン効果を利用して、相手から好意を引き出す方法を紹介。認知的不協和理論で心理学的に解説。

相手から好かれる簡単な方法「小さな頼みごとをする」

人との関係で親しくなるための心理テクニック。「自己開示の返報性」という心理を用います。自分のほうから先に心を開くことで、相手も心を開いてくれるという心理です。この心理テクニックを使うことで、仕事や友人関係などのいろいろな人間関係で相手との距離を縮めることができます。距離を縮めて親しくなりたい人がいる方は参考にしてください。

「自己開示の返報性」を使って人間関係を深める心理テクニック。相手との距離を縮めて親しくなりたい方におすすめ。

自分から心を開くと相手も心を開いてくれる法則

人に指示するのが苦手な方へ。仕事などで誰かに指示をしなければいけないというのは大変ですよね。ポイントは指示を「命令」ではなくて「役割分担」と考えること。相手との関係を「上下関係」ではなく「チーム」と考えること。考え方を変えることで苦手な指示ができるようになりますよ。

指示は「命令」ではなく「役割分担」、関係は「上下関係」ではなく「チーム」 - 考え方を変えると指示が苦手でもできるよ。

人に指示するのが苦手なのは「命令」だと考えているから

自己肯定感を持ってもらうための褒め方について。相手のどこを褒めたらよいのか、それは「伸びしろ」です。伸びしろを探してほめてあげるのです。伸びしろとは、可能性、未来への希望を表します。人は可能性や未来への希望を感じたいものです。伸びしろを探してほめてあげましょう。

相手のほめるところが見つからないときは伸びしろを探す

「類似性の法則」によって相手との共通点を探すことで距離を縮めることができます。しかし、共通点が見つからない時もあります。そのような時はあえて相違点を探すことで、自分にはない相手の属性に興味を持って話を聞くことができます。コミュニケーションの取り方の参考にどうぞお聞きください。

「類似性の法則」を活用して距離を縮めるが、共通点がない場合は相違点を見つけることも重要。

相手との違いに興味を持てば逆に距離は縮まる

共感的に話を聞くコツについて。相手の話をしっかり聞くことは人との信頼関係を築くうえで大切ですよね。ただし、傾聴スキルは容易くはありません。そこで提案したいのは、相手と「同じ映像を見ているように」話を聞くというもの。同じ映画を観ていないと映画の感想で盛り上がれないのと一緒です。映像が思い浮かぶように話し手にいろいろ質問をすることがポイントになります。

相手との信頼関係を築くためには、傾聴スキルが重要。話し手と同じ映像を共有するように話を聞くことがポイント。

共感のコツは同じ体験をしたかのように話を聞くこと

アドラー心理学の考え方の一つ「課題の分離」について。「これは誰が受けもつべき課題なのか」という視点から、「自分の課題と他者の課題を分けて考える」というものです。誰の課題かが不明瞭になっていることで、不必要に対人関係でストレスやトラブルが生じてしまいます。他者の課題に踏みこむことは、自分のためにも相手のためにもなりません。自分の課題か他者の課題かを整理するうえでのポイントは、「その課題について最終的な責任を負うのは誰か？」を基準に考えることです。対人関係のトラブルから解放されるためのヒントにどうぞ。

アドラー心理学：課題の分離。自分と他者の課題を区別して考え、最終的な責任者を明確に。対人関係のストレスを解消するポイント。

対人関係のトラブルから解放される「課題の分離」とは

会話をしている時についうっかり相手の触れてほしくない話題に触れてしまうことはありませんか？誰でも触れてほしくないこと、コンプレックスになっていることがあります。触れてほしくないことを察知するサインを心理学者のユングが明らかにしました。それを「コンプレックス指標」と呼び、相手に質問をしてから返答までにかかる時間と返答の内容の２つがあります。詳しくお話していますのでぜひ参考にしてみてください。

会話中に相手のコンプレックスに触れるサインは「コンプレックス指標」と呼ばれ、返答までの時間や内容で分かる。

会話で触れてほしくない話題を察知する方法

刺激に対して高反応を示しやすいのが内向型で、刺激に対して低反応を示しやすいのが外向型という話です。内向型は低刺激がちょうど良く、外向型は高刺激がちょうど良いと感じます。あなたにとっての最適な刺激を知ることで生きるのが楽になります。

内向型は低刺激好み、外向型は高刺激好み。最適な刺激を知ることで生きるのが楽になる。

内向的性格と外向的性格は脳の反応の違い

内向的な性格というとネガティブに捉えがちですが、実は良い面がたくさんあります。長所を3つ紹介しています。①リーダーシップ、②創造性、③慎重さ。内向型性格の人の参考になれば幸いです。

内向的な性格はネガティブではなく、リーダーシップ、創造性、慎重さの3つの長所がある。内向型性格の人に参考になる。

内向的性格のメリット3つ紹介

人から頼みごとをされて乗り気ではない時の断り方についてです。相手に気を使う、自分の評価が下がったらどうしようなど、考えすぎて断れないことがありますよね。なんでもかんでも引き受けてしまうと、自分がいっぱいいっぱいになってしまいます。そこでどうやったら相手に嫌な思いをさせずに頼みごとを断ることができるのか、その方法を紹介しています。

頼みごとを断る方法を紹介。相手に気を使いすぎず、自己肯定感を保ちながら自己負荷を減らすコツを解説。

人の頼みごとを上手に断る方法

相手に心を開いてもらう話の聞き方として、「現在→過去→未来」の順番で聞く方法を紹介します。この順番なら相手は心理的抵抗なく自然に心を開いてもらいやすくなります。私も心理相談でよく用いている方法です。詳しく話していますので話の聞き方の参考にしてみてください。

相手の心を開くためには、「現在→過去→未来」の順で話を聞くと効果的。心理相談でも活用される方法。

心を開いてもらう「現在→過去→未来」の話の聞き方

共依存にまつわる話です。共依存関係にある人は相手を「救いたい」という欲求を持っていますが、実はそれは「支配したい」という欲求でもあります。他人を「救いたい」＝「支配したい」。他人を救いたいという欲求を持っている人は、その人自身も深く傷ついている場合があります。他人を救うことで自分も救われようとするのです。他人を救おうとするのは難しいことですが、一つだけ方法があります。それは、自分が自立することです。一人で生きていけるようになること、それだけが結果的に近くにいる人を救うことになります。

他人を「救いたい」という欲求は実は「支配したい」という欲求であり、自立することが結果的に他人を救う方法。

他人を「救いたい」という欲求と「支配したい」という欲求は同じ件

人に流されたり、押されたりして自分の意見が言えなくなってしまうという方に流されないための簡単な方法を一つ紹介します。それは自分の意見をあらかじめ紙に書いておくことです。頭の中で考えていてもいざ人を前にすると、その考えは変わってしまうことがあります。そこであらかじめ頭の中の考えを書き出すことによってアウトプットして形にしてしまうのです。その紙を手元に置いて見ることで自分の意見がぶれにくくなります。同調圧力に負けないようにぜひやってみてください。

自分の意見を書いておくことで同調圧力に負けない方法を紹介します。頭の中で考えたことを書き出し形にしてぶれないように。

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